ーーー素直に潤う素直な美容液~グリーンケミカル成分についてーーー
目次 / contents
潤うオーガニック系保湿美容液
ブレンドオイルではなく美容液
エタノールフリー
尚且つ
「ビキッと張ったりしない、馴染みやすい、使いやすい、潤い目的」
そんなオーガニック系美容液を探しているなら、これはお勧めです。
初めて見つけたのは春先でした。
同チャントアチャームの「石鹸で落ちる日焼け止め」に興味を持ったため、「ディープモイストローション」と3点共に購入しました。
テクスチャー
この美容液は、ヌルヌルの少ない白濁美容液。
違う見方をすれば、重ためのマッタリ白濁化粧水です。
香りは有りがちな優しい香り。
サラッとした感触は馴染みよく、ヌルヌル残留ではなく、きちんとシットリ潤います。
最初の印象は、それ以外の期待さえしなければ いいね!って位置でした。
けど、保湿だけが目的ならば、購入した時節は乾燥が全く気にならない状態で、同時に購入したディープモイストローションだけでもかなり潤うゆえに、長くスルーしていました。
美容液は状態によっては使わなくてもいいアイテム。
どうせ使うなら、ハリや美白などの多大な効果を追い求めてしまうゆえ、シットリ潤うだけではインパクトがなくて地味なんですよね。
要である保湿
しかし。
「ケアの要は保湿」です。
潤っていない肌、柔らかく耕されていない肌には、ハリ効果のある剤も美白剤も浸透しません。
「そんなもの浸透しなくていいわ。」としても、潤っていない肌はツヤもなく、むやみやたらとクスみます。
更に、潤っていない肌はそのままで居ると健康なバリア膜を失うので、有害物質が侵入して荒れます。
こうなると厄介なことに保湿剤を与えても受け付けず、分子が小さく作用の強い精油ブレンドオイルは悪い意味で激しく沁みるだけになり、優しい石鹸すらヒリヒリします。
寒気に向かう今こそ先手を
過剰に与える必要は全くないけど、肌は季節の変わり目にはうまく付いてはいけず、特に寒気に向かう時期は未だ暑気ボケをしているので、私は過去、アッと気付いた時には部分的に何かがピリッと沁みたり、ファンデーション乗りが悪いと感じたり、どこかが少し突っ張っていたりの自覚をしたことがあります。
これが高じると、いくら保湿ケアをしても受け付けにくく、寒気に晒されて更に乾くというスパイラルを起こしてしまいます。
だから、「今はなんの不具合がなくても」先手を打って、本格的に寒くなる前に徹底保湿をしておきましょう。
そんな秋の始まりに思い出した、それには打ってつけの、この堅実地味子さんモイストチャージエッセンス。
使い出してみると、やはりクセも嫌味がなく、とても心地好く、使う度に優しく肌が解れていくような感覚です。
そして、先に「保湿だけする」と書きましたが、
「保湿されるから肌がフックラする」
「保湿されるから乱れたキメが整う」
といった余録があるため、「保湿だけする」という表現は不適切かも知れません。
が、しつこいけど、「ケアの要は保湿」ゆえ、「保湿されているかいないかよく分からない保湿化粧品」ではなく、「保湿されているのが実感できる化粧品」として、「保湿だけする」は、私としては最大の賛辞です。
プロパンジオールとは
チャントアチャームは「オーガニック系化粧品ブランド」のお約束、
「100%自然成分、自然由来成分、鉱物由来成分のみを使用」
「石油系界面活性剤、鉱物油、パラベン、合成香料、シリコン不使用」とのこと。
配合量順、1%以下順不同として成分表を読むと、気になるのは、「温泉水、水」に続く「プロパンジオール」という名前かと。
プロパンジオールは多価アルコールに当たります。(アルコールという名ですが、「多価」はエタノール系のアルコールとは全く別です。)
「プロパンジオール」の使用目的は感触改良(さっぱりさせる)と抗菌です。
そのものは、高い保水性と吸湿性を抱えています。
ケミカル原料のプロパンジオールもありますが、チャントアチャームは自然由来成分100%なので、原料はサトウキビなどの糖を発酵させて得られる物質だと思われます。
いわば「グリーンケミカル成分」です。
グリーンケミカル成分
合成の過程で、なるべく有害な物質を使わない、工程などで有害物質を排出しない、環境に優しい合成化学であるグリーンケミカル。
本当の天然自然成分とは、植物が含有するあらゆる成分を壊さない成分です。
けど、グリーンケミカル成分は、植物に含有されるあらゆる成分を化学的な操作で単離して再合成したものでもあり、つまりは 植物から自然界に存在しない合成成分を作るようなもので、実際は普通に合成成分に当たると思います。
また、これらは長期的に人々に使用されている石油から作った合成成分より検証期間が短い点が課題です。
だから、自然由来成分が必ずしも安全安心とはいえない
かも知れない。
後、気にならなくもないのは、「ベヘン酸グリセリル」「クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸グリセリル」「アマニ脂肪酸ポリグリセリル-3ソルビチル」は乳化剤としての合成の界面活性剤。
「アニス酸Na」は天然の保存料です。
ネガティブではない妥協
が、これを言い出したら使えるものがかなりの度合いで少なくなるのは本当。
ケミカル成分に極端なアレルギーがある場合や拒絶反応、もしくはその兆しががある場合は絶対に避けるべきですが、そうでないならば、あまりに緻密に選択すると非常に窮屈になります。
何度も繰り返しますが、天然自然成分とは、植物が含有するあらゆる成分を壊さない成分のことで、そうなると、実際は製品の安定(分離防止など)も防腐も感触改良も難しく、なかなか市場に出せる商品を作ることができません。
植物から抽出する際にも、なんらかの何かは必要です。
(もちろん、すごく頑張っているメーカーもわずかにあります。)
植物そのものに抗菌防腐作用を持つ植物エキスも多々ありますが、それだけでは化粧品登録するに当たって認可されません。
市場での商品とするには効果云々よりはまず、
「安定していること。」
そして
「防腐されていること。」
が大前提。
防腐剤で長期スパンでは肌がマズいことになっても、何でマズくなったかは分かりにくいわけで、劣化した商品でいきなりマズいことになる方が理由が明確になってしまうから、どこもここは大事な点なのです。
(腐敗した食品でいきなり食中毒になるとニュースになるけど、添加物でじんわりゆっくり体調を崩しても理由が分かりにくいからウヤムヤになるのと同じ。)
それに、場合によっては、仮に天然自然成分であっても肌荒れをする可能性があります。
どんなものでも、万人に安心安全ではないのは理解しておかねばなりません。
妥協点があるとしても、チャントアチャームは「チャントしている方」(←笑ってあげるのが邪魔くさいオヤジギャグ)だと感じます。
私が天然自然成分に傾倒する理由
ついでですが。
私がいろいろな化粧品を使ってみて、できるだけ天然自然成分を使った化粧品に傾倒する理由は、私個人的な体感として、様々に手を加えた化学成分よりも天然自然成分の方が肌に強く働きかけるハイリターンを体感するからです。
それがケアとしての満足になり、「やたら盛らないシンプルミニマルケア」に繋がることも体感してしまっため、前向きに妥協しつつも良きオーガニック化粧品を探索するのです。
還暦前の肌にも充分効きます
ダラダラ長くなりますが、ちなみに。
この「モイストチャージエッセンス」は、美容液としては比較的、可愛らしい価格で入手できますが(私は適正だと感じますが)、だから若い人向け、とかいう感覚をお持ちの方がいらっしゃったら、それはもったいなくも間違いです。
以前のホームページでも何度も書いたと思いますが、高い化粧品はお薬と同じで、新成分が入っていたら、その研究開発費が伴って、やたら高額にされます。
中身がよくても、既に開発費用を回収した成分が主ならば低価格です。
その他、パッケージや店舗などを含むブランド威光の維持などは中身と関係のないところで上下します。
といっても、これは例えばであり、化粧品の価格の設定はテキトーといっても暴言ではないかも。
お料理みたいに老舗の料亭は高額だけど、材料に糸目を付けない点で確かに材料は美味しいし、手間隙かけられた点でも評価できます。
だけど、多少安価な料理屋でも、材料はその下処理や調理過程、「料理が好きでたまらない料理人が作ったら」、最高に美味しくなります。
いわば、何につけ、高いから必ずしもよいわけでもなく、また、真面目なコンセプトで真摯に作られていても、使い手がどのような使い方をするかで大きく変わります。
高額でも安価(粗悪品は論外として)でも、まずは丁寧に使ってみるべし。
この「モイストチャージエッセンス」は、温かい手の平で丁寧に馴染ませると、60年近く酷使されてきた私の肌でも充分に潤います。
化粧品の価格って面白可笑しいんだよね。
この美容液の場合、さすがにこの感じでは2万円だと購入者は少ない気がします。
でも、もし1万円だとしたら、「いいものなのね。」と納得して購入に至る人は多そうで、もしかしたら1万円であった方が「ある程度高額プラセボ」でめちゃめちゃ効くかも知れない。
なんて事を考えると、チャントアチャームはいろいろな意味で真面目で、価格もきちんと過ぎるほどに適正だなぁ、と感じるのでした。