ーーーつや玉ってーーー
なんとも魅力的な資生堂の登録商標「つや玉」。
その「つや玉」を謳う理由を知りたくて知りたくて、「塗って寝るパック、つや玉ぷるん!」の「エリクシールシュペリエル スリーピングジェルパックW」を使ってみました。
さて、
「翌朝、つや玉ぷるん!」
になるのでしょうか。
また、何故そう謳うのでしょうか。
ワクワク興味津々です。
目次 / contents
肌のツヤって?
まず、「つや玉」って何?で調べてみたら、
「ハリ・透明感・うるおいに満ちたすこやかで美しい肌のしるし」であり、「頬の高い位置に、みずみずしい光となってあらわれます」とのこと(ブランドサイトより)。
ところで、「肌のツヤ」とはどんなもの?
これもベタに調べてみると
「十分に水分を含み、うるおいや透明感のある肌を『ツヤ肌』と呼ぶことが多いようです。」
確かに。
そして
「皮脂量と水分量の均整がとれている状態を保つことが、うるおいのある若々しいツヤ肌の条件ともいえます。」
で、
「頬のいちばん高い部分や鼻筋、あご先など、光が当たりやすい部位は、肌が美しく見え、ずみずしいツヤ肌に見えることが多いといえるでしょう。」
結局、多分「しっとり肌理(きめ)が整った肌」にツヤがあるのかな、と。
肌理が整っていると光の反射が均一で、いわゆる透明感を感じられるツヤ肌になるのではないかと思います。
そして何より角質層の水分油分が適度にあって、そのバランスが整った健康な状態。
この「適度」は、「肌に触れた時に油分が手にベタッと付かない状態」でいて、「しっとりとした感触がある状態」。
要するにベタベタではなく、ツルツルでもなく、かといってサラサラ過ぎずの「スベスベ」。
ツヤといっても、ベタベタする場合はオイリーに傾いています。
インナードライ肌は、テカるけどツヤがない場合が多々です。
よって、総じての理想的なツヤ肌は
「光を均一に反射する、乾いていない適度にしっとりスベスベな肌」
ではないかと思います。
使い方
全てのケアの最後、就寝前に塗ります。
一般、化粧水→美容液→乳液もしくはクリーム→場合によってはアイクリーム。
の後。
私の場合、ふだん通りに
フローラルウォーター
↓
ブレンドオイル
↓
使いたい時だけ美容液
↓
クリームは夏なので軽めにちょっと
私の場合ですが、すぐに眠るわけではないので、ベッドの枕元に置いて、寝る前に塗っています。
テクスチャー
ジャーの中は少し跳ね返すような弾力プルプルジェル。
ザクッでもヌルッでもなくてンムニュッ。
スパチュラに取ってから容器を見ると、表面は微塵の乱れもなく綺麗な平らに元通り。
形状記憶ジェルだったのね。
ゴールド色のツブツブは、「美容成分が入ったカプセル」だそうですが、肌に乗せるとツブツブな違和感はなくなります。
香りは「アクアフローラル」とのこと。
ジャーに鼻を近づけてクンクンしたら、がっつり「お化粧品臭い」けど、塗る分には「合成の香害」まではなく、キツくはないと思います。
私には、想像よりしっかりめのジェルでした。
「個人的想像より」、なだけで硬いわけではなく。
瑞々しくないわけではないけど、トロトロではなく。
いや、トロトロかな(-_-;)
すみません、ちょっと表現が難しいのです。
ジェルは成分的に良くはないと思いながらも、その瑞々しい存在はわりと好きでいろいろ試していて、だからいろいろな感触を知るのですが、これはいわゆる有り勝ちで標準的なジェルとはちょっと違った感触。
スパチュラを入れたらトロンとするけど、試しにクルクルしたら「わずかに止まり」がある、と言ったらいいのか「淡い抵抗がある」と言えばいいのか。
そして、肌上で伸びやすいような伸びにくいような。
夜のケアの内容にもよるとは思いますが、どちらかというと塗っている時はスルスル滑ります。
でも、塗っていたら「なんとなく」表面が徐々に張ってくる感じだから、多分、適量以下でモタモタしていると伸びにくくなるのかも。
使用量は「さくらんぼ一つ分」と書いています。
錦詰めの粒揃いの優Lサイズの佐藤錦?安いパックのMサイズの?
とかって
またウザいことを言っておりますが。
とりあえず、「さくらんぼは多いんじゃ?」と思いながら、勝手に「通常これくらいかな」な量で塗ると、先に書いた「モタモタ塗り伸びずにツンのめり」のため、追加する必要かあり、結果的に最低Mサイズさくらんぼくらいの量は必要な感じです。
塗った後、しばらくは薄いラップを貼ったような感覚です。
勝手に「柔らかいプルプルジェルが柔らかくプルプルのまま生温く肌を覆うイメージ」があったので、張った感に「え?」と思いました。
でも、肌表面が引っ張られたりツッパったりするわけでもなく、至極ナチュラルな感覚。
そしていつの間にか「張った感」は消え失せて、肌と寄り添って馴染みます。
馴染んでから肌を触ると確かにジェルが肌を「覆っている」けど、「強い被膜感」は感じにくい、実に不思議な性状、そして心地好さを貫いた見事な性状です。
この性状はつまり、ジャーの中でも形状記憶するけど、なんと、体感的に肌上でもジェルは確かに形状記憶していくようなのです。
「寝ている間にジェルが落ちることはなく、だからといって閉塞的な不快さはない」という、テクスチャーと感触に関しては、流石、ドメブラ化粧品の王家、資生堂様といった優秀さです。
※このジェルの形状の謎はこれを書いた後でわかりました。
資生堂独自成分名「フラワーミセル」である「(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー」、そして「PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル」でした。
違和感のないラップ膜の謎は
「トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン」
にありました。
(下記、「成分について」をご覧ください。)
商品説明について
商品説明にある
★「美容成分をたっぷり配合したぷるぷるのジェルに、一晩中肌をひたします」について。
- 「美容成分たっぷり配合」は成分表的にビミョー。
- 「ぷるぷるのジェル」という表現は合っているけど「凡庸なぷるぷるではない」と感じます。
- 「一晩中肌をひたします」は、感覚的な強い被膜感はないのに、手で触るとジェルできちんと覆われているので合っています。
手で触ったくらいでは落ちることもなく。
★「塗ってすぐ浸透するので、寝返りしても枕のベタつきが気になりません」について。
- 「塗ってすぐ浸透するので」は、処方からすると
危険で正しいのだけど、感覚的にはちょっと違う。
「きちんと貼り付く感覚」です。
何が浸透するのか?ジェルに内包された養分?
朝の洗顔時に少しヌルっとするので、ジェルそのもの自体は浸透していないと、私は思います。 - 「寝返りしても枕のベタつきが気になりません」は本当。
触ったらジェル膜はあるのに、枕や衣服などへの付着は感じません。
塗布の成果感
私個人的には、このジェルを使う前と使ってからの肌自体の激しい差は、翌日にはないとは思ったのです。
塗ったことも忘れていました。
ただ、朝洗顔の時にヌルっとしたので思い出した次第。
けど、厳密にいうと、3日目の朝には「ぷるるん」としていたので、「たまたまそんな肌の日」と思いつつも、4日目の朝には、「あー、あの謎ジェル?」と感じずには居れず、思わず「久々の資生堂マジック」と口にしてしまいました。
「エセ」だとしても、弾力が出た感覚。
弾力は肌にプルルンとしたツヤを取り戻します。
エセ弾力万歳。
資生堂さんは、モノによっては「使ったら綺麗になるマジック」に長けていると思います。
これは、また使いたくなってしまうマジック。
いずれ「使わなかったらヤバいんじゃ?」とか思わせるアディクト系を作るの、めっちゃ上手い。
揶揄しているのではなく、化粧品は、ある面、使ってすぐに「こうでなくっちゃ」な夢モノであることは大切だと思います。
成分を見てみたら、「材料から作り上げる独自成分」から「出来上がりのテクスチャーまでの様々な工夫」だらけで、頭が下がるほどの技術がてんこ盛りなのです。
成分について
久しぶりに惰性ではなく、興味津々で調べてみました。
失礼ながら肌内部への効果は期待していないので、有効性ではなく、形状やについての興味です。
やたら「アルファベットとカタカナと数字の羅列」の成分名が多いです。
これって難解に見えるけど、いわばマヨネーズを
「(タマゴ/酢/少々の塩)植物オイル」としているようなもので、逆に素直な名称です。
PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル
水や保湿抗菌剤の次、5番目にある成分です。
これは、資生堂独自成分「アクアインプール」の具体的な化粧品表示名称です。
資生堂によると「保湿剤と油分の長所を持ち、角層の外壁のCEを成熟させ、バリア機能を保つ細胞間脂質を整える働きがあります」とのこと。
(資生堂のクレ・ド・ポーボーテ、アクアレーベル、イハダなどなどにも配合されています。)
※「CE(コーニファイドエンベロープ)」とは
肌のバリア機能を守る角質細胞の膜のことで、この膜は「角層を形成する角層細胞の一つ一つ各々の一番外側に形成されるタンパク質の外壁構造」になっています。
なんだか頼もしい説明です。
これは、「水性保湿油」でありながら「保湿成分」と「油分」の両方の作用を併せ持つ成分」です。
なので「水性保湿油」とも呼ばれています。
配合するとトロみがつきながらも、高配合時でもベタつかない肌馴染みのよいテクスチャーが叶うので、処方が容易で扱いやすいそうです。
ダイレクトに説明すると、
「14個連なったPEG(ポリエチレングリコール)」と、「7個連なったPPG(ポリプロピレングリコール)」に「ジメチルエーテル」をくっつけた「非イオン界面活性剤」でもあります。
よって、保湿剤でありながら強いデリバリー力を併せ持ちます。
この界面活性作用のおかげで有効成分の経皮吸収性を高めるのです。
むぅ。
別の言い方をすれば、
「酸化エチレン」と「酸化プロピレン共重合体」の末端が「ジメチルエーテル」に置換された物質です。
が。
「PEG(ポリエチレングリコール)」は発ガン性物質、「PPG-14」は皮膚アレルギー発症の可能性があるとされているので、ビミョーな。
肌によいのかよくないのか。
よくはない
でも、「これを塗り続けて蓄積した肌環境」に何かがあるかも、ではあるけど、使ってすぐに問題は起きないと思われます。
資生堂さん以外では、これに近い構造のもの((例えば「PEG/PPG/ポリブチレングリコール-8/5/3グリセリン」)をアクアインプールとして使用しているメーカーがいくつかあります。
リシンHCl
9番目に記載の成分です。
リシン(塩基性アミノ酸の一種)の塩酸塩です。
作用は、角層水分量増加による保湿、抗カルボニル化。
※カルボニル化とは
紫外線による活性酸素の発生や脂質の過剰摂取が原因になって、「体内でコラーゲンやエラスチンが酸化した脂質の代謝物と結びついて」、キメの乱れを起こし、角質細胞が変性して黄色くなります。
また、乾燥した肌にはカルボニル化したタンパク質が増加しやすく、角層で水分の蒸発量が増えて更に乾燥肌を招く場合があるようです。
結果、「皮膚の透明感消失」、いわゆる「くすみ」に繋がります。
通常、これに抗うには脂質、糖質の摂り過ぎに注意すべきなのですが、「リシンHCl」は、塗ってこれに抗える成分、ということになりますが。
すごいです。
(人体では合成できない必須アミノ酸の一種である)リシンは、肉、魚、大豆製品、ナッツ、種実類などに含まれているので、本気で抗うには食生活に気を回した方が早いかも。
(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー
17番目に記載の成分です。
資生堂の独自成分としては「フラワーミセル」と呼ばれる高弾力ジェルです。
・「触った瞬間、弾力プルプル」
↓
・「皮膚に伸ばす際は瑞々しく滑らか」
↓
・「塗布後は再び弾力ジェルに」
という過程を辿ります。
調べて初めて分かりました。
これこそが私が
「テクスチャーについてはっきり表現できなかった理由」です。
※資生堂では
「粘性があるが、ハケで塗る時は滑らかに伸び、素早く粘性を取り戻す『水性塗料』」をヒントに作られたそう。目の付けどころがユニークですね。※
普通に表示成分名から見ると、
「PEG-240」と「デシルテトラデセス-20」と「ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)」の共重合体です。
石油化学由来で、会合性高分子を形成します。
※「会合性」とは
化学結合よりも弱いエネルギーで結ばれた同種の分子が、分子間力によって2個以上結合し,一つの分子(単位)のように行動する現象」です。※
使用目的は、
「耐塩性、耐酸性が高い形状記憶性(復元性)を持つ親水性増粘剤(親水性ゲル化剤)」。
※弾力あるゲルのからくり
親水性なので、水に溶かしこむと内側に疎水部分が集まります。
けど、疎水部分が両端にあるため親水部分に輪っかができます。
この輪っかが弾力を生むそうです。※
※記憶形状性のからくり
しかし、流動的なので、この状態は固定されず、簡単に壊れます。
よって、「塗る時は壊れて瑞々しく滑らか」になります。
そして壊れても、「疎水側で集まる性質ゆえに元の形に戻る」、つまりこの性質が復元、イコール形状記憶性に繋がります。※
※pH値に左右されない増粘剤
pHによって粘性が変化する増粘剤もありますが、フラワーミセルは耐塩性、耐酸性が高いので、電解質存在下でもゲル状態を維持できるという素晴らしい利点を持つそうです。※
※表面平滑性
表現として「形状記憶」といいますが、実際は「平らな状態が安定するので、その形になっていく」が正しいようです。※
※ケア力についての眉ツバ説明
「塗布するとポリマー同士が強く結び付いて外側から肌を引き締め、シワを失くす」について。
通常のゲルは、肌に存在する乳化成分で混ざってしまうのですが、フラワーミセルには被膜があるので混ざらずに「上から油の膜を張る」といった感じになります。※
確かに塗布後しばらくはラップみたいな感覚があり、「外側からキュッと引き締めるイメージ」が湧かなくもありません。
プルンとする点では、実際、シワは一見、失くなると感じます。
ただ、実際は肌内部の改善云々ではなく、肌表面の話しであり、ジャーの中も肌上も、ゲルそのものの復元、ゲルそのもののシワ伸ばしだと感じたらソレマデ、な気もします。
これの保湿効果そのものは「BG(ブチレングリコール)」と同等くらい、といわれています。
※ベタつき対策必要
ちなみにフラワーミセル自体には塗布後のベタつきが強いので、ベタつきを抑える成分を加えて構成されるみたいです。※
※アデカノールGT700/730
同じ化粧品表示名で、ADEKA社では「アデカノールGT700/730」という原料名で販売されています。
こちらはどこの化粧品会社でも使用可能とのこと。
末尾の数字が大きい方が水への溶解性が高く、常温でもゲルを形成するそうです。※
有名な商品の中に「富士フィルムのアスタリフト ジェリーアクアリスタ」「オブミー」があります。
同時に並べて比較していないので断定はできませんが、記憶が正しければ、アスタリフトの方が滑らかさが淡く、ポソッとしていると思います。
ちょっと極端な例えですが、アスタリフトの感触はサクッと寒天っぽく(塗る時はヌルっと滑ります)、こちらのスリーピングジェルパックはヌメっとカラギーナン(アガー)っぽい感じです。
「オブミー」は比較的軽めの心地好いジェルです。
形状記憶ジェルは何年も前からあって、「リッツ」というブランドのジェルも使ったことがありますが、スリーピングジェルパックやアスタリフトジェリーよりもっとコリンとしていたような記憶があります。
(記憶違いかも知れません(-人-;))
水添ポリデセン
19番目に記載の成分です。
デセンの重合体に水素添加して得られる炭化水素(合成系炭化水素)です。
※ポリデセン
αオレフィンをオリゴマー化した、不純物を含まない無色透明無臭の化学合成油。
使用目的は、一般、溶剤、オイルゲル化剤。
多分の多分、ただの多分、根拠無しのデマカセ多分、ツブツブの膜かもです。
でも、似た感じの「アクアレーベルスペシャルジェルクリーム」にはこの成分は配合されていないから違うかも。
皮膚表面に薄く滑らかに伸びて皮膚を柔軟に整え、水分の蒸発を抑えるので、エモリエント作用を持つともいわれます。
合成炭化水素という膜でしかないと思うけど(一人言)。
特に危険はないとされていますが、肌への密着度が高い方なので刺激となる可能性の懸念ありとのことです。わ
テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル
20番目に記載の成分です。
脂肪酸と多価アルコールとのエステルの一種です。
比重が水に近く、油が浮きにくいため、乳化物にしやすいエステル油です。
低温でも液状を保ち、顔料を分散する力が優れています。
また、化学的にも微生物学的にも安定性が高く、油っぽくない油剤です。
また、化学的にも微生物学的にも安定性が高い結合剤です。
顔料を分散する力に優れています。
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
27番目に記載の成分です。
なんやら化学繊維か化学薬品みたいなこの名前、スキンケア品でもメイク品でもよく見かける成分名ですね。
大きな親水基「(アクリル酸部分)」と小さな親油基「(メタクリル酸アルキル部分)」を持つ、O/W型高分子乳化剤です。
小さな親油基部分=「油/水の界面」に食い込むように油滴の周囲に吸着
大きな親水基部分=水に膨潤して油滴の周囲に水和ゲル相を形成
シリコーン油を含む様々な油を安定に乳化(分散)してくれるそうです。
一般的なO/W型エマルションの形成と安定は、「水/油の界面」に吸着し、「液晶構造を形成することが必要」ですが、
この「(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー」で調製されたO/W型エマルションは「油滴が分散状態で存在して速やかに油性成分を放出」してくれます。
よって、「ファンデーションなどに馴染ませる目的」でクレンジング剤に汎用されています。
もしくは「紫外線吸収剤を広げる目的」で日焼け止め製品などにも汎用されます。
トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン
30番目に記載の成分です。
脂肪酸と多価アルコールとのエステルの一種です。
皮膚に対して半閉塞性の膜を形成しつつも「低粘度で油性感が少ない」ため、軽くさっぱりした使用感を持つ油性基剤です。
難溶性物質の溶解性に優れるため、色素や難溶性薬剤の溶剤として使用されています。
皮膚や毛髪に柔軟性や滑らかさを付与するエモリエント性を有しています。
テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン
31番目に記載の成分です。
シロキサン骨格を持った環状化合物です。
一般的には、触媒活性を持つ粉体表面に接触すると、脱水素反応が起きて架橋重合するため、「粉体表面に薄い均一のシリコーン膜を形成(ポリメチルシロキサンを生成)」します。
結果的に粉体の触媒活性を封鎖するので、「粉体の触媒活性の封鎖目的」で配合されることが多くあります。
これらの特性と粉体の分散性により、メイクアップ品への配合が多い成分です。
このスリーピングジェルパックへの配合は、
高い疎水性と撥水性を付与するシリコーン膜の特性を使って「油性成分との親和性を高める」と共に「持続効果も高める」ための方かと思います(多分、なだけです。)。
で?
いやー
で?
となるとなんとも返事のしようがない感じなのです。
体感的には「ぷるぷるはする」。
だからって、根本から肌に弾力が出た、とかではなく。
肌ツヤを失っている人には、「とりあえず表面つや玉」にはなると思います。
成分を見なきゃ、良い感じなのですが。
見ちゃいました。
でも、ただ素直に、久しぶりに実に面白かったです。
廃刀令もまだ出ていなかった1872年(明治5年)に洋風調剤薬局から始まった資生堂。
今回の成分を見てみて初めて、化粧品が人に多幸感を与え、楽しませるものであることを
全力を注いでいるように感じました。
効くとか効かないとかとは別次元で、資生堂さんは化粧品とはなんたるものかを追求しています。
ある面で化粧品に非常に真摯というか、真っ直ぐだと感じます。。
そう。
もともと化粧品は本気の効果があってはいけないものです。
資生堂は効くとか効かないとか論議する次元から逸脱していたって、心地好さを追求した化粧品であることに違いはないと思います。
このジェルも、「メイクもの」としたらば、良い肌メイクになると思います。
問題は、継続使用はどう?な点かも。
合成化学物質まみれなので、蓄積によるナンラカは出てくるかも。
いや、耐性を持っていたら大丈夫かも?
いや、やっぱり大丈夫とは言えないかも?
分かりません。
また、肌を育成していくものとは思えません。
ケアにも重きを置くならば(通常、そうだと思いますが)このスリーピングジェルを塗る前に「肌に本当に有効なものを使っておく」ことはお勧めしたいです。
それからの「覆い膜」として、被せる用途には良いかもです。
後で知ったのですが、美白作用も持つエリクシールホワイトのラインには、「スリーピングクリアパック C」があるようです。
美白剤は有効性を示すのでしょうか、の興味津々。
今のところ、肌に問題は出ていないので、性懲りもなく、後日、また試してみたいと思います。
成分表
・水
・DPG=される、PGの脱水縮合二量体、二価アルコール(多価アルコール)、保湿、防腐補助
・BG=二価アルコール(多価アルコール)、保湿、防腐補助、溶剤
・グリセリン=保湿
・PEG/PPG-14/7ジメチルエーテル=上記
・PEG-6=酸化エチレンの重合体、多価アルコール、保水、溶剤
・PEG-32=酸化エチレンの重合体、多価アルコール、保水、溶剤
・イノシトール=環状6価アルコール、オイリー肌の皮脂量を抑制と乾燥肌の皮脂分泌を促進によって正常な肌に導く
・リシンHCl=上記
・サッカロミセス溶解質エキス
・ローズマリー葉油
・ローズマリーエキス
・ウンシュウミカン果皮エキス
・オウゴン根エキス
・オリーブ葉エキス
・水溶性コラーゲン
・(PEG-240/デシルテトラデセス-20/HDI)コポリマー=上記
・カルボマー=親水性増粘剤
(※カルボマーは電解質存在下では増粘性を発揮しないので、中和して使用する。)
・水添ポリデセン=上記
・テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル=上記
・ベヘニルアルコール=炭素数22で構成された一価アルコール、脂肪族アルコール、乳化安定化、粘稠調整、加脂肪
・水酸化K=カリウムの水酸化物、酸性機能成分の中和、強アルカリ性によるpH調整剤
・バチルアルコール
・ジイソステアリン酸グリセリル=グリセリンとステアリルアルコールのモノエーテル、二価アルコール、
乳化安定化、油性基剤
・EDTA-2Na=酸化防止剤
・エタノール=溶剤
・(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー=上記
・BHT=トルエン誘導体、酸化防止剤
・トリイソステアリン=脂肪酸と多価アルコールとのトリエステル、油性基剤、光沢付与剤
・トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン=上記
・テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン=上記
・トコフェロール=酸化防止剤
・テトラデセン=不飽和の炭化水素、油性成分をよく溶かし込む溶剤
・フェノキシエタノール=防腐剤
・メチルパラベン=防腐剤
・香料=アクアフローラルの香りとのこと
・酸化鉄=酸化鉄の原末を含まないように合成的に製造された無機顔料
赤色(ベンガラ)、黄色(黄酸化鉄)、黒色(黒酸化鉄)
利点
耐湿性があり、退色しない