ーーーヒルドイド様ヘパリン類似物質0.3%配合の市販クリームを比べてみたーーー
ヘパリン類似物質含有クリーム。
皮膚科で処方される地味なクリーム「ヒルドイド」で有名です。
昔々、何かで皮膚科で処方してもらったヒルドイドクリームは、感覚的には全く手応えがなく、代わりに毒にもならないスカみたいなどうでもいいクリームだと感じたのですが。
興味と実用でたまたま揃った市販の3種類を比べてみました。
調べてみたらスカではなく薬理作用はありました。
けど、薬理作用は非常に緩やかであり、副作用もないようで、だからスカみたいなのですが、万人が使いやすい位置ではあります。
写真は左から「ヒシモア70g」「ヒルメナイド80g」「ヘパソフトプラス50g」です。
目次 / contents
ヘパリンとは
もう5年くらい前だかいつからか、巷で流行ったらしい皮膚科で処方されるヘパリン類似物質クリーム「ヒルドイド」。
「ヘパリン類似物質」は、体内にある「ヘパリン」に似せた物質です。
まずは「ヘパリン」について。
ヘパリンは「hepar」(肝臓)というギリシャ語に由来する名前です。
「ムコ多糖類」と呼ばれるグループの物質で、肝臓で生成され、私たちの体内にもともと広く存在しています。
1916年に米国でイヌの肝臓から脂溶性の血液凝固を阻止する物質として分離されました。
「ヘパリン」について真面目に語るとかなり長くなるので省略しますが、ヘパリンとは、血液を凝固するトロンビンを不活性化させるアンチトロンビンをトロンビンと結合させるに必要な物質で、生体内では血管内皮細胞表面にあるヘパラン硫酸というヘパリン様物質がヘパリンに代わる働きをしていて、種々な細胞外マトリクスタンパク質と相互作用しています。
省略してコレかよ、みたいな面倒な話しですが、これ以上、短縮する知能がありませんでした。
で、ヘパリンは、血栓塞栓症や播種性血管内凝固症候群の治療、人工透析、体外循環での凝固防止などに用いらます。
すごく簡単にいうと、血液凝固や血栓の防止に用いられる物質です。
ヘパリン類似物質の薬効薬理は
そして、「ヘパリン類似物質」なるものがあるのですが。
ヘパリン類似物質は、ヘパリンに化学式の骨格構造がよく似ている物質で、ヘパリンと似た薬理作用を持った天然由来成分です。
体内に存在する成分に似た構造を持っているため、安全性が高く(医薬品なので副作用や禁忌あり)、敏感肌やアトピー性皮膚炎に広く使われています。
帯黄白色の無晶性の粉末で、匂いはなく味はわずかに苦いそう。
性状は、水に溶けやすい。
メタノール、エタノール(95)、アセトン、1-ブタノールには、ほとんど溶けないそうです。
水溶液のpHは5.3〜7.6。
本来は
「血栓性静脈炎、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血種・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)」に処方されます。
生物学的同等性試験によると、
・紫外線紅斑抑制作用
・鎮痛作用
・血液凝固抑制作用
が確認されたそうです。
これらの(下記の副作用、禁忌についても)資料は
(株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験
(株)陽進堂社内資料:安定性試験
です。
ヘパリン類似物質の美容効果
が、ヘパリン類似物質は保湿効果に優れる上に、血行促進、抗炎症作用などの効果(薬効)もあります。
ヘパリン類似物質であるグリコサミノグリカン(コンドロイチン硫酸)が、皮膚の微小循環で血液が詰まったり固まったりすることを防ぐので、結果的に血行をよくします。
保湿力については、化学式にOH基が付いていて、糖とアミノ酸が連続的に結合する構造であり、ヒアルロン酸と同じくOH基がたくさん付いているため、水との極性があり、親水性が高く、水をたくさん溜め込む性質を持ちます(極性がある構造式の連鎖構造)。
基底細胞に働きかけて弱った細胞を修復し、角質層の天然保湿因子を増加させるとともに角質に潤いを与えます。
つまりは乾燥荒れ肌を内部構造から治すため、加齢によるシワなどにも有効とされます。
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※追記・ヘパリン類似物質の保湿作用メカニズム
角層内の水分は, 1次結合水と2次結合水と自由水の状態で存在していますが、角層細胞間脂質はラメラ構造を形成して、角層内の水分を2次結合水として捕捉し、水分を保持しているそうです。
ヘパリン類似物質は, ラメラ構造中の結合水量を有意に増加させ, その作用は水量に応じて増加する傾向が認められています。
「ヘパリン類似物質の保湿作用は角層細胞間脂質のラメラ構造の回復促進と2次結合水量の増加に基づくもの」と考えられるようです。
参考文献・西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology
西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology 69(1), 44-50, 2007-02-01
日本皮膚科学会西部支部。
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なので「皮脂欠乏症」などの名目で「ヒルドイド」を処方してもらい、美容目的で入手する女性が後を断たなかったそうです。
美容目的に健康保険を使っちゃダメよ
けど。
皮膚疾患がないのに健康保険を使って入手するのはいけません。
病院で入手すると、ヒルドイドだけの価格ではなく、医療機関の受診料や薬局での技術料なども必要となり、それらも含めて個人が30%負担となると、70%は健康保険組合の負担になります。
大勢が美容目的でヒルドイドの処方を求めると、健康保険財政の困難に繋がります。
今は市販されているし、市販のヘパリン類似物質クリームも、通常は皮膚科で処方される「ヒルドイド」と同じくヘパリン類似物質は100g中0.3g(0.3%)が配合されています。
皮膚疾患でない限りは市販品を買いましょう。
小林製薬・ヒシモアクリーム
これは名前がベトベトイメージ。
覚悟して使ってみました。
ところが。
白いクリームはギラギラもツヤツヤもしていなくて、若干マット。
セミマット。
そしてなんと。
触った感覚は重ためなのですが、塗るとイメージとは真逆で、軽いです。
塗った肌もセミマット。
水性クリームで油分が淡い感じ。
けど、説明しにくいけどよくある水性クリームとは違って、水っぽい膜が張る感触ではなく、後肌はギラギラしない生体膜のような。
感触改良や内包された成分がよそに流れないようにするための典型的シリコンやポリマーの配合もあるけど、シリコンポリマー膜とも違った特殊な感触。
最初は肌に乗っかっただけみたいな感覚にヘンな感じがして使いにくいし嫌いだと思ったけど、実は肌に入り込んだみたいな感覚になって、途中から妙にクセになって、今じゃ好きになったという、いわばもしかしたらマニアック種。
乾燥している時にはこのセミマット感が物足りない気がしなくもないけど、塗ると不思議と満足感は高く、効果実感もあります。
この後肌のセミマットさは、ベタベタしない点で日中ハンドクリームとしては特に使いやすいです。
ベタベタしないけど、不自然のない保護膜は感じます。
私は苛性ソーダやまだ仕上がっていない石鹸のタネでカサカサした時には本来はもっとベタベタクリームを塗りたくなるはずなのに、何より効果実感からこのクリームを使いたくなります。
また、このセミマット感でピンと来ました。
顔のベースメイク前の下地クリームに最適です。
ヌルベタしないのにサラサラでもなく、ベースメイクが密着し、そして崩れにくく、肌内部に効くだけに日中、外敵に晒されても全く乾かない状態が維持できます。
夏にはデイクリームだけでなく、ナイトクリームとしても軽さが心地好いです。
そして顔に使うと分かりやすいのですが、肌密度が上がります。
ヘパリン類似物質と共に皮脂腺の働きを活性化し皮脂分泌を高める「ガンマ・オリザノール」の効能も見逃せない成分だと感じました。
こうなると、シャネルやAQミリオリティのようなラグジュアリー感は全くないけど、充分なアンチエイジングクリームとさえ思ったりします。
ギラギラしないのと効果ゆえに男性のカサカサ粉吹き(髭剃り後など)にも適切。
子供のカサカサにも適切。
このテクスチャーと効果は老若男女、シチュエーション問わず、身体のあらゆる部分に於いて便利だと思います。
私自身はすごく使うわけではないけど、一家に一つという感覚で無くなったら必ず補充しているので、長期に渡り、多分5個くらいリピートしています。
破壊的な乾燥には、
「ヒシモアに白色ワセリンを重ねる(もしくは少量混ぜる)」、
物足りない場合は
「ヒシモアにヒト皮脂類似物質であるバルミトレイン酸豊富なマカダミアナッツオイルを混ぜる」
と、肌内部から改善してくれるヘパリン類似物質と共に強力な味方になると思います。
ヒシモアクリーム成分表
<有効成分として>
- ヘパリン類似物質 0.3%=上記「ヘパリン類似物質の美容効果」の項目
- ジフェンヒドラミン 0.5g=抗ヒスタミン作用で、かゆみの発生を抑える
- ガンマ-オリザノール 1.0g=皮脂腺の働きを活性化し、皮脂分泌を高める
<添加物として>
- ワセリン=石油から得られる軟膏様半固体、石油系飽和炭化水素の混合物、表皮水分蒸散抑制によるエモリエント作用
- スクワラン=深海ザメ、オリーブ果実、コメヌカ油などから得たスクアレンを水素添加したもの、サトウキビ糖液の発酵液から得たファルネセンをニ量化した後に水素添加したもの、イソプレンを重合して得られる分枝状の飽和炭化水素/皮膚に対する浸透性のよいサラリとした水分保持能を有すエモリエント作用
- 流動パラフィン=別名ミネラルオイル、石油を精製して得られる炭素数C₁₅-C₃₀の常温で液体の炭化水素の混合物、耐水性及び潤滑性、乳化特性があるが不活性で皮膚浸透性はない油性基剤
- ミリスチン酸イソプロピル=脂肪酸エステル/さっぱりしたエモリエント作用、感触改良剤、品種を均一にする溶剤
- ジメチルポリシロキサン=直鎖状重合物であり最も代表的なシリコーン油/感触改良剤、撥水性のある皮膜形成剤、乳化の際の気泡消去剤
- 1,3-ブチレングリコール=アセトアルデヒドのアルドール縮合物を水素添加して得られる多価アルコール/ベタつかない保湿剤、TEWL(Trans Epidermal Water Loss(皮膚表面から空気中へ水分が蒸散される皮膚水分蒸散量(経表皮水分喪失量)))の抑制によるバリア改善作用、抗菌・防腐作用
- プロピレングリコール2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン=よくわからないが、多分界面活性剤
- メタクリル酸ブチル共重合体=保湿と帯電防止を備えた重合体?
- N-(ヘキサデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシエチルヘキサデカナミド=セラミド機能成分、合成セラミド/保湿
- セタノール=パーム油を還元して得られる炭素数16の一価アルコールである高級アルコール(脂肪族アルコール)/水性クリーム(O/W型クリーム)の粘度を高めるための乳化補助剤、クリームの感触改良剤
- ステアリルアルコール=パーム油を還元して得られる炭素数18の一価アルコールである高級アルコール(脂肪族アルコール)/油相と水相の界面においてその界面膜を強靭なものとする水溶性クリーム乳化の安定助剤、肌触りを良くして滑らかさを与える適度なエモリエント性を持つ感触改良剤
- ポリソルベート60=酸化エチレン縮合型のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルに分類される分子量606.8の非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/乳化剤、親水性可溶化剤
- 自己乳化型ステアリン酸グリセリン=非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/自己乳化型はかき混ぜずに液体中に投入するだけで自然に乳化する性質/乳化剤
- ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油=酸化エチレン縮合型のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油に分類される非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/乳化剤、可溶化剤
- カルボキシビニルポリマー=水溶性のアクリル酸重合体(合成水溶性高分子)/アルカリとの中和反応による水溶性増粘作用
- エデト酸Na=エチレンジアミン四酢酸)の二ナトリウム塩であるジアミン誘導体/製品のキレート剤
- パラベン=安息香酸エステルのパラ位にフェノール性ヒドロキシ基を持つパラオキシ安息香酸のプロピルエステル/抗菌剤、防腐剤
- トリエタノールアミン=水溶性の脂肪族三級アミン/中和反応による増粘作用/乳化物の水相を増粘あるいはゲル化して感触の調整、乳化の安定化
- pH調節剤=増粘剤、劣化防止剤
マツキヨ・ヒルメナイド油性クリーム
油性クリームと銘打つだけに、けっこうアブラっぽいのですが、いわば充分な満足感はあります。
油性クリーム、水性クリームの違いは、乳化剤の使い方によります。
親水基が大きく親油基が短い乳化剤を使うと、油を内側(内相)、水を外側(連続相)に閉じ込めたクリーム「水性クリーム(O/Wクリーム)」になり、
親水基が小さく親油基が長いもしくは数本持っている乳化剤は、水を内側、油を外側に閉じ込めたクリーム「油性クリーム(W/Oクリーム)」となります。
つまり、油性クリームはアブラが外側にあるので、塗るとシットリした(言い方を変えればベットリした)感触になります。
塗ってしばらく経つとベタつきは無くなりますが、もう片方の手で触ってみると、いつまでも油膜があり、外敵からの保護をも重視するには抜群の威力があります。
私はクリームを使うなら、「塗ったっけ?あれ?塗ったよね?消えた?」みたいな感触より、「塗ったぞ。」と理解できるクリームで、尚且つヘンな膜(シリコンやポリマー系)で覆われているより生体膜っぽいアブラ膜の方が好きです。
そして似たような油性クリームの中でも、このヒルメナイド油性クリームは特に「この重たさ、この留まり感、この伸び方、この後肌」に於いて、特に好きなテクスチャー(個人的に)。
だから、たくさんあるヘパリン類似物質クリームの中で、仕事の手荒れによる乾燥で困っている人に贈る時には、迷わずヒルメナイドを選んでしまいます。
この安心感の強い保護油感、伸びのよい使いやすさ、実に本来のクリームらしいクリームである点での無個性さが選択の理由です。
顔にも充分使えます。
この冬は猛烈な暖冬なので、激烈な乾燥を起こす方も少ないとは思いますが、もし何かで荒れたり酷く乾燥してしまったら、化粧水すら沁みるので却下して、洗顔後にこのクリームだけを塗ってみてください。
油分に覆われたクリームだからこそ、肌に滑らかに乗ります。
そしてヘパリン類似物質のパワーと油性保護膜により、おおよそは数日で落ち着くと思われます(例外あり)。
荒れたり乾燥した肌には、アンチエイジング成分や美白成分が配合された積極的ケアものは受け付けません。
まずは健全な肌を取り戻しましょう。
これもハードに使うわけではないけど、ヒシモアとはテクスチャーによる使い分けで、やはり一家に一つといった感覚で無くなったら補充を繰り返し、3つくらいリピートしています。
尚、このヒルメナイドには、たいていのヘパリン類似物質製品に配合されている痒み緩和作用を持つジフェンヒドラミンの配合はありません。
ヒルメナイド油性クリーム成分表
<有効成分として>
- ヘパリン類似物質0.3%=上記「ヘパリン類似物質の美容効果」の項目
<添加物として>
- グリセリン=天然油脂をケン化またはプロピレンから合成して得られる吸湿性を有した多価アルコール(三価アルコール)/角質層の柔軟化や水分量増加による保湿作用、TEWL(Trans Epidermal Water Loss(経表皮水分喪失量)(皮膚表面から空気中へ水分が蒸散される皮膚水分蒸散量))回復促進によるバリア改善作用、温感作
- スクワラン=上記「ヒシモア」の成分表
- 流動パラフィン=上記「ヒシモア」の成分表
- ワセリン=上記「ヒシモア」の成分表
- セレシン=石油産地の近辺で採れる地ロウと呼ばれる飽和炭化水素から成るオゾケライトを精製して得られるC₂₉-C₃₅で構成された微結晶性の炭化水素/硬さ向上のための酸化安定性の高い感触改良剤
- サラシミツロウ=ミツバチの巣から得られる動物性固体ロウの精製したもの/粘稠性、可撓性、可塑性 (弾力を持つ粘り)をもたらす感触改良剤
- グリセリン脂肪酸エステル=グリセリン(グリセロール)のヒドロキシル基の一部か全部に脂肪酸をエステル結合させた物質による非イオン性界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/乳化剤
- ポリオキシエチレンオレインエーテル=非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/乳化剤
- 硫酸Mg=温泉にも含まれる硫酸のナトリウム塩/親水性増粘剤
- パラベン=上記「ヒシモア」の成分表
メンソレータム・ヘパソフトプラス
私にとって、3つの中では最もよくある普通の感触のクリームです。
塗る時には分かりにくいけど、塗った後が軽いというか、緩い。
水分が多めのような。
軽いといっても「ヒシモア」のセミマット感とはまた違う、凡庸なテクスチャー。
クリームが苦手な人でも使えそうな感触です。
痒みを緩和する「ジフェンヒドラミン」の配合が「ヒシモア」の倍量であるため、痒みを伴う乾燥や荒れにはお勧めしたいです。
痒くて掻くと肌を掘るような傷になり、そこに有害な物質が侵入して更なる悪化を免れないので、痒みを伴う場合に痒み緩和成分は必須です。
私は個人的に好きではないテクスチャーのため、手に使うより効果を把握しやすい顔への使用は試みておらず、短文になって申し訳ないです。
ヘパソフトプラス成分表
<有効成分として>
- ジフェンヒドラミン 1%=抗ヒスタミン作用で、かゆみの発生を抑える
- ヘパリン類似物質0,3%=上記「ヘパリン類似物質の美容効果」の項目
<添加物として>
- 流動パラフィン=上記「ヒシモア」の成分表
- パルミチン酸イソプロピル=脂肪酸エステル油性感が少ない低粘度のエモリエント剤、さっぱりした感触を付与する油性感と粘度の低い軽い質感の油、ロウと非極性油との混和剤として品質を均一にする
- ワセリン=上記「ヒシモア」の成分表
- セタノール=上記「ヒシモア」の成分表
- グリセリン=上記「ヒルメナイド」の成分表
- ステアリン酸グリセリン=多価アルコールエステル型のグリセリン脂肪酸エステルに分類される非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)/乳化剤
- セトマクロゴール=別名ポリオキシエチレンセチルエーテル/非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性/剤)/乳化剤、分散剤
- カルボキシビニルポリマー=上記「ヒシモア」の成分表
- ジメチルポリシロキサン=別名ジメチコン/直鎖状重合物で最も代表的なシリコーン油/粘性が低いさっぱりした感触改良剤、皮膜形成剤、消泡剤
- トリエタノールアミン=上記「ヒシモア」の成分表
- N-(ヘキサデシロキシヒドロキシプロピル)-N-ヒドロキシエチルヘキサデカナミド=セラミド機能成分、合成セラミド/保湿
- エデト酸ナトリウム=上記「ヒシモア」の成分表
- パラベン=上記「ヒシモア」の成分表
ヒルドイドソフト軟膏の成分
ついでに処方薬「ヒルドイドソフト軟膏」の成分も書いてみます。
基剤は、油中水型の乳剤性(水を内側、油を外側に閉じ込めたクリーム「油性クリーム(W/Oクリーム)」)。
特に皮膚科に行くような症状がない方がどうしても「ヒルドイド」を使いたい場合、たまたま見つけたのですが、ネットで販売してはいました。
25g 1250円 50g 2370円 100g4400円
上記3つの中で同じく油性クリームで最も近い内容なら、ヒルメナイドが50g1186円、80g1800円なので、そもそもがわりと高めです。
私は過去のまた過去、遠い過去に処方してもらったことがありますが、無知プラスとっても真面目な患者なのでね~当時は「なんじゃ、こりゃ。ただのクリーム?」と放置したのもあり、使用感は記憶にありません。
<有効成分として>
- ヘパリン類似物質 0.3%=上記「ヘパリン類似物質の美容効果」の項目
<添加物として>
- グリセリン=上記「ヒルメナイド」の成分表
- スクワラン=上記「ヒシモア」の成分表
- 軽質流動パラフィン=上記「ヒシモア」の成分表
- セレシン=上記「ヒルメナイドの成分表」
- 白色ワセリン=上記「ヒシモア」の成分表「ワセリン」
- サラシミツロウ=上記「ヒルメナイド」成分表
- グリセリン脂肪酸エステル=上記「ヒルメナイド」成分表
- ジブチルヒドロキシトルエン=油溶性の芳香族化合物/酸化防止剤
- エデト酸ナトリウム水和物=上記「ヒシモア」の成分表「エデト酸ナトリウム」
- パラオキシ安息香酸メチル=別名メチルパラベン/防腐剤
- パラオキシ安息香酸プロピル=別名プロピルパラベン/防腐剤
処方が必要ですが、「ビーソフテン」などのジェネリックもあります。
ヘパリン類似物質の副作用
使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査は実施していないそうです。
なので、
皮膚炎、そう痒、発赤、発疹、潮紅等、皮膚刺激感、紫斑
のような症状があらわれた場合には、使用を中止しましょう。
その他の副作用として、過敏症が上げられています。
ヘパリン類似物質の禁忌
・出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)のある患者の使用は禁止です。
理由は、
「血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある。」
・僅少な出血でも重大な結果を来すことが予想される患者の使用も禁止。
理由は、
[血液凝固抑制作用を有し、出血を助長するおそれがある。]
・妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。
・潰瘍、びらん面への直接塗擦を避けること。
・眼には使用しないこと。
個人的使い方
どのクリームも、老若男女問わず全身に使えて効果すら感じるので、私目線では一家に一つ、という位置付けです。
奇妙なカラクリマジック並みに塗っても塗っても乾くハンドクリームや全身クリームが多い中、これはお勧めできるドラッグストアトイレタリー商品。
ただし、第2次医薬品なので改善したら継続使用は止めましょう。
医薬品はつまりお薬です。
私自身はもう10年以上、ボディクリームは必要としない(全く乾かない)ので、主に思い付きで塗るハンドクリームとして使っています。
顔に使う場合は「朝はヒシモア、夜にも使うならヒルメナイド」。
もっと丁寧に言うなら、
朝は
保湿重視洗顔
ヘーラルーノ(orフローラルウォーター)
自作ブレンドオイル(フローロ、リペア、ルミナスなど)
保湿化粧水(ここもヘーラルーノの場合多々)
たまに美容液
ヒシモア
夜は
代謝促進洗顔
ヘーラルーノ(Orフローラルウォーター)
ブレンドオイル(ドンナ、キュア、ローザ、カームなど)
保湿化粧水(ここもヘーラルーノの場合多々)
たまに美容液
たまにヒルメナイド
これで全くトラブルなく乾かない生活をしています。