ーーー意外と気にしていないマグネシウムの摂取ーーー
をあえて取り上げます。
目次 / contents
マグネシウムのはたらき
ミネラルはご存知のように5大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)の1つです。
この内、身体を作る材料となるエネルギー源は3大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)で、ビタミンとミネラルは身体の維持や調整、そして3大栄養素を正常に機能させる働きを担います。
ミネラルは臓器や組織をスムーズに動かす成分ですが、特にマグネシウムは代謝反応に必要な必須ミネラルであり、生体の機能維持に必要不可欠で、活動に関する際のエネルギーの産生、
に大きく関与します。
鬱陶しく説明すると、マグネシウムは、体内におけるタンパク質合成、筋肉や神経の機能、血糖コントロール、血圧調整などを制御する300種類以上の酵素系の補助因子です。
マグネシウムはエネルギー産生、酸化的リン酸化、解糖のために必要であり、DNAやRNA、そして抗酸化物質グルタチオンの合成にも骨格系の発達にも役立っています。
また、正常な心拍や筋収縮、神経インパルス伝導に重要な過程であるカルシウムやカリウムイオンの細胞膜通過時に能動輸送の役割をも担っているスゴイものなのです。
マグネシウムはカルシウムとともに骨や歯の構成に必要なミネラルですが、カルシウムの作用と密接に関与しながらあらゆる角度から健康を維持しています。
簡単にいうと、慢性疲労、体重増加、ムクミ、筋肉のツリ、高血圧、筋肉痛の回復の遅れなどにはだいたいマグネシウムの不足が関係していると考えます。
加えて、神経疾患、精神疾患、不整脈、心疾患などが起こりやすくなるそうです。
マグネシウムは、成人で体内に約20g~30gが存在。
リン酸マグネシウムや炭酸水素マグネシウムとして骨に約60%存在。
40%は神経系、筋肉、脳に存在します。
細胞内液中にマグネシウムイオンの形で存在します。
一般的な働きは
- 神経や筋肉の興奮を抑制筋収縮
- ホルモン分泌、神経伝達や心拍出の安定
また、私たちは常に酸化ダメージを受けており、この酸化ダメージによって疲れやすくなったり、免疫が低下したり、肌の弾力の低下やシミの増殖などの老化を引き起こします。
老化の原因は加齢によるものではありますが、「マグネシウム不足」も関与します。
よって、マグネシウムを摂取していくことで老化の回復を促進し、防御力も高めてくれることが分かっています。
更に、ここで特に取り上げたいのは、意外と知られていないかも知れない高血圧抑制作用と糖尿病改善作用です。
(下スレへ)
マグネシウムが不足する原因
原因は一つに特定できるものではなく、複数の要素の重なりによるものだそうです。
主には、ストレス、食生活の乱れ、過度な運動、アルコール、腎臓機能の低下など。
特に日々の生活でストレスを感じることが多ければ多いほどにマグネシウムが不足します。
また、普通にしていても、汗や尿からマグネシウムが排出されて不足します。
特に発汗量が多いと損失量も大きくなります。
汗に含まれるマグネシウムの量は12~60mg/l。
日本人の摂取基準量で奨励されている摂取量の約10%です。
マグネシウムが不足すると
分かりやすいものでは、筋肉や骨に悪い影響が出ます。
急性的にマグネシウムが損失すると、低マグネシウム血症が起こるリスクが高まり、熱中症と同じく吐き気、震え、痙攣、眠気、脱力感、食欲不振などの症状が起こる場合があります。
また、長期に渡って不足した場合は、骨粗鬆症になる可能性が高くなります。
しかしマグネシウム不足は自覚されにくいのも特徴です。
まぁ、ふつうは、だるいとか肌に弾力がなくなったとかいっても、まさかマグネシウム不足とは思いませんね。
気が付いた時には状態が悪化しているケースが大半だそうです。
マグネシウムの補充
マグネシウムは体の中では作られません。
マグネシウムを多く含む食品は、
穀物の糠や胚芽の部分、野菜(ほうれん草やケールなど)、ナッツ類(アーモンドなど)、バナナ、ゴマ、海藻(ワカメや昆布など)、海苔、ヒジキ、魚(イワシなど)、貝類(ハマグリやアサリなど)、牡蠣やエビなど。
つまり白米や精製小麦粉を主体とする食生活では不足しやすくなります。
また、カルシウムの摂取として利用する人が多い牛乳などの乳製品にはマグネシウムはあまり含まれていません。
しかしながら、上記のようにマグネシウムを含む食品には高カロリーのものが多く、特に食事制限をしている場合は食品からの摂取は難しくなります。
制限をしていない場合でも、食物のマグネシウムは一般的に約30~40%だけが体内に吸収されるので、食事だけで摂取を増やすことはなかなかに摂取が難しいです。
また、腎機能が低下している場合の食事での摂取は、高マグネシウム血症が生じやすくなり、血圧低下、吐き気、心電図異常などの症状が現れるかも知れません。
となると、サプリメント摂取を思い付きます。
厚生労働省によると、マグネシウムの食品による摂取基準は
- 成人男性で340~370mg
- 成人女性で270~290mg
となっています。
サプリメントによる一日の摂取量は
- 成人男女で350mg
となっています。
※アスリートなどは一般の摂取量より10~20%多くマグネシウムを摂取する必要があります。※
といってもマグネシウムオンリーのサプリメントもあるにはあるのですが、どうしてもカルシウムと合体しているものが多くあり、しかもそのバランスは理想の「カルシウム1対マグネシウム2」なので、マグネシウムを多めに摂ろうとすると必然的にカルシウム過多になります。
しかもサプリメントは、結合剤や増粘剤などの余計な成分も多く、余計に摂取すると肝機能や腎機能に悪影響を及ぼす懸念があります。
マグネシウムのサプリメントは
一応。
サプリメントのマグネシウムは
酸化マグネシウム、
クエン酸マグネシウム、
塩化マグネシウムなど様々です。
サプリメントラベルの栄養成分表は
「マグネシウム含有化合物の総重量ではなく」、
「製品に含まれるマグネシウム元素の量」
が記載されています。
そして、マグネシウム吸収量はマグネシウムサプリメントの種類によって異なります。
液体に溶けやすい形のマグネシウムは、溶けにくい形のものより腸で吸収されます。
アスパラギン酸マグネシウム、クエン酸マグネシウム、乳酸マグネシウム、塩化マグネシウムなどは、酸化マグネシウムや硫酸マグネシウムに含まれるマグネシウムより吸収率や生物学的利用能(バイオアベイラビリティ)が高いそうです。
注意・高用量(相当の)の亜鉛サプリメントを摂取するとマグネシウム吸収が妨げられ、更に体内のマグネシウムバランスが壊れるそうです。
にがり
安直にマグネシウム含有率の高い塩を選んで摂る方法もあります。
沖縄の塩「ぬちまぁす」は非常にマグネシウム含有率が高く、お料理によく使っていますが、塩分過多になるのでまさか頻繁に摂ったり多く摂ったりはできません。
しかし、マグネシウムは「食事と一緒に摂取する」と更に効果が高まります。
よい方法はないか?
で、行き着いたのが「にがり」。
「にがり」とは、海水から塩を取った後に残った液体。
「海水を煮詰めて精製した後に残る母液」です。
詳しくいうと「海水から塩化ナトリウム及び塩化カリウムを析出分離して得た塩化マグネシウムを主成分とするもの」。
別名「粗製海水塩化マグネシウム」。
成分は製塩法によって異なりますが、一般的なら、にがり100ml中、
塩化マグネシウム1500~1900mg
硫酸マグネシウム600~900mg
塩化カリウム200~400mg
塩化ナトリウム200~600mg
臭化マグネシウム20~40mg
だそう。
お豆腐の材料として有名ですね。
大豆タンパク水溶液である豆乳に「にがり」を少量加えると、主成分のマグネシウム塩によってタンパク質コロイド粒子が塩析されて凝固するので、豆腐製造に用いられます。
写真の「にがり」は、特にマグネシウム含有率が高い見つけもの。
100ml当たりマグネシウム5900mg。
同じく
エネルギー=0cal
タンパク質、脂質、炭水化物=0g
食塩相当量=8.9g
品名=食品添加物、粗製海水塩化マグネシウム
原材料名=海水(瀬戸内)
製造者=錦海ソルト株式会社(岡山県)
ラベルは「備前瀬戸の海水にがり」
保険健康食品(栄養機能食品、栄養素=マグネシウム)。
摂取については難しく考える必要はなく、常時飲むお茶、コーヒー、スムージー、味噌汁、スープ、炊飯時の米(ご飯がおいしく炊けると評判♪)、様々な食事などに1滴~2滴ほどテキトーに垂らす習慣を持てばいいだけ。
もちろん直に舐めるとしょっぱいのですが、1滴~2滴滴加えてもそのものの味に影響はありません。。
上記の「備前瀬戸の海水にがり」であれば、2ml(15~20滴)で、1日に必要マグネシウム量の約40%になります。
通常の食事からも摂取できているので、普通であればこれくらいが適量。
通常は四角四面に考える必要はなく、「なんとなく」で大丈夫。
ただし、真夏に汗をたくさんかく環境によるマグネシウムの補充、受けるストレスの度合いによるマグネシウムの消失補充、疾患改善のための利用など、個人差があるので理想量は様々です。
「にがり」は、女性が飛びつきそうな謡い文句「ダイエットや便秘に効果がある」として売り出されてもいるようですが、主成分が塩化マグネシウムであり、もちろん、過剰に摂取すると、下痢を起こすことがあります。
下痢でダイエットと便秘解消?←嫌味(^^;
絶対に過剰摂取には気を付けましょう。
あれこれ考えて行き着いた「にがり」ですが、過剰でない限りは大変にお勧めです。
何故ならマグネシウム摂取のメリットは実はダイエットや便秘どころではない、スゴいものなのです。
マグネシウム摂取のメリット
マグネシウムを適正に摂取することで、高血圧、糖尿病、睡眠障害、メタボなどに良好な結果が出ます。
高血圧抑制
何より驚いたのは高血圧の抑制。
塩分があるのに?と思うのが当たり前ですが、あくまでもマグネシウムパワーです。
簡単にいうと、マグネシウムは血圧コントロールに効果的です。
マグネシウムには動脈を拡張させる作用があるので、血圧を降下させる作用があります。
インディアナ大学公衆衛生学部の研究によると、マグネシウムを十分に摂っていると高血圧を改善できることが明らかになっているそうです。
マグネシウムの摂取に関する臨床試験のデータを解析した結果、マグネシウム摂取量が多い人は血圧が低下していることが判明。
1日368mgのマグネシウムを3ヵ月摂取すると、全体で収縮期血圧が2mm/Hg、拡張期血圧が1.78mm/Hg低下。
加えて、「マグネシウム値が高いほど血圧降下に関連するもうひとつの因子である血流量が良好である」ことが分かったそうです。
※以下は身近で本当にあったお話です。
近親者に高血圧の者は居ないのですが、息子が別件でマグネシウムについて調べていたところ、その効果を知り、
- 息子の仕事関連の高血圧の高齢の女性知人に「にがり摂取」を勧めたら、数日で血圧が安定した。
- 超高血圧の中年の男性知人には、にがり摂取と共にマグネシウムを経皮吸収てきる「マグネシウム風呂」の併用を勧めたら、やはり数日で血圧が安定した。
(マグネシウム入浴については、塩素除去のために「アスコルビン酸の粉」も少量加えます。)
これらを聞いて、
- パートナーの知人の高血圧50代女性に「にがり摂取」を勧めたら一週間しないうちに血圧が安定した。
- 私の知人の高血圧50代男性に「にがり摂取」を勧めたら一週間ほどで血圧が安定した。
その後も続々。
しかも皆さん、そのまま経過順調でぶり返すことなく、身体が楽になったとのこと。
この例は、どれも
「思いきって血圧降下のお薬を止めて、こまめににがりを摂ってみてください。」
と伝えるのが肝です。
お薬は今それを緩和するだけで、治りません。
お薬は不自然な回路により、むしろ身体を蝕みます。
自然な療法を試みて、芯からの改善を目指していただきたくて、身近な知人に勧めました。
注・高血圧の原因はほぼ糖分の摂りすぎです。
高血圧抑制目的でマグネシウムを摂取する場合は、必ず共にビタミンB1を摂りましょう(ただしビタミンBはB群て摂取した方が吸収しやすくなります。ビタミンB群と共にビタミンB1のみ余分に摂るのはアリです。)[/color]。
以下4つは、例えば、です。
私がここに載せているにがりは、アマゾンや楽天では見つかりませんでした。
(これはたまたま関西大阪市の難波高島屋で見つけました。)
粉末は入浴に使えます(必ずアスコルビン酸の粉と一緒に。)。
筋肉痛緩和
マグネシウムを摂取することによって、普段使わない筋肉を使った場合の筋肉痛が緩和されます。
(体験による事実です。)
筋肉痛(身体の炎症)の修復には大量のマグネシウムを消費します。
普段より筋肉を酷使した時はマグネシウムを余分に搾取することをお勧めしたいです。
(この場合もビタミンB群と共に摂取してください。)
筋肉のハリ、ツリにも有効です。
お試しください。
体内時計の調整
生活リズムを整える体内時計は、体の睡眠と覚醒、ホルモン放出、体温調節など、様々な機能に影響を与えています。
体内のマグネシウムは、環境の昼夜サイクルに適合させることで概日リズムを助けているそうです。
英国のエジンバラ大学の研究チームは、マグネシウムが細胞の24時間周期の体内時計に必須であるだけでなく、細胞の代謝にも大きな影響を与えていることを発見しました。
また、細胞内のマグネシウムは、エネルギー燃焼能力にも影響しているそうで、食物をエネルギーに変換するのに必須の栄養素であり、これらの生物学的な機能を効果的にコントロールする役割も担っているそうです。
※ソースは「エジンバラ大学のガーベン ヴァン オージェン氏」。
糖尿病改善
マグネシウムを摂り入れることでインスリン抵抗性と血糖コントロールが改善されたという報告があります。
また、マグネシウムを多く摂取すると、2型糖尿病の発症リスクが10~35%も低くなることも明らかになっています。
肥満改善
マグネシウムは単純にダイエットに良いというわけではなく、病気のリスクが高いメタボリック症候群の肥満改善、減量に効果的といわれています。
メタボリック症候群は、内臓脂肪型肥満が前提の状態となりますが、マグネシウムの摂取量が多いと発症リスクが31 %も低くなるという報告があるようです。
また、肥満の主な原因は油物や甘いものに含まれる脂質や糖質。
マグネシウムには脂質や糖質の吸収スピードを抑える働きがあり、脂肪の蓄積を防止します。
※マグネシウムをビタミンB1を含む食品群(あるいはサプリメント)と共に摂取すると、爆発的な脂肪燃焼効果を得られることが近年に分かってきたそうです。
便秘解消
便秘の原因の一つにストレスや緊張で自律神経のバランスが乱れがあります。
マグネシウムは自律神経の働きを整え、便秘を解消します。
また、マグネシウムは腸に水分を集める働きをするので、スムーズなお通じが期待できます。
※便秘薬として処方される「酸化マグネシウムは人工薬」ですが、にがりのマグネシウムは天然です。
その他
・睡眠障害
体の中のマグネシウムは精神的なストレスによって量が減ってしまうので、補うことで眠りの改善に繋がるそうです。
・アレルギー改善
アトピーや花粉症などのアレルギーはアレルゲンが体内に入ると抗体が過剰反応することで起こりますが、マグネシウムにはこの抗体の発生を阻止し、過剰反応を抑える働きが期待できます。
※いつからか海水の塩を使わなくなった時期から、アレルギーの患者数が多くなってきた統計があります。
「塩」は意識して「海塩」を選びましょう。
・荒れ肌解消
ちょっと私には思い付かなかった面白い使い方ですが。
他のことも含めてのバランスによるものですが、息子は「にがり」の摂取を始めたら、ちょっとやそっとではまるでブレない疲れ知らずのスーパーサイヤ人になったようで、多少、脂質や糖質が多いもの、または(もとから弱くはないですが)たまにアルコールを摂取しても、翌日に全く引きずらないことに驚きながら「にがり信者」如し、職業柄、ずっと気になっていたしつこい手の荒れ部分に「にがり」を塗り、ラベンダーやティートリーをブレンドしたオイルを重ねたら見事に治癒、ぶり返すことがなくなったそうです。
(ふだんは余剰オイルたっぷりの天然石鹸で洗浄することで荒れから護っていますが、もはや治らなかったしつこい傷のような荒れ部分が消えました。)
塩分が肌を乾かすのではないかと思うのが通常ですが、あくまでもマグネシウムの効果です。
直接、肌に塗ることには抵抗がある方は多いと思われますが、肌の乾燥や創傷を改善するマグネシウムは経皮吸収するので、試す価値あります。
注意と併用すべきもの
ただし。
海水には、発ガン性物質「臭素」が含まれるそうです。
過去、かまぼこやパン、魚肉ハムなどに酸化剤として臭素酸カリウムの形で使用されていましたが、1983年に発ガン性物質として認定され、食品には不使用添加物として規制されています。
一般、海水を濃縮して塩やにがりを造ると、1リットル当り1,000~4,000ppmの臭素が含まれてしまうそうですが、現時点では規制はされていません。
お勧めしたい「にがり」ですが、品質について怪しくないもの、そして「塩分濃度が低めのもの」を選択してください。
他、小麦粉摂取による腸内炎症、アルコール摂取によるマグネシウム&ビタミンB1の大量消費、疲労過多などにもマグネシウム&ビタミンB群は有効です。
共にタウリン(3000ml以上)の摂取、1日数回のたんぱく質摂取をお勧めいたします。
※たんぱく質は体内でずっと代謝していますが、摂取しない時間が長いと古いたんぱく質が繰り返し代謝されるので、いわば古い身体になる、という理屈です。
ややこしいですが、ただしたんぱく質は一度にたくさんは吸収されないので、小まめな摂取必須。
更にただし、プロテイン類は消化吸収がトロいので、通常は朝1日の摂取でゆっくり吸収してくれます。
忙しい時の朝のプロテイン摂取はお勧めです。