ーーー肌色がアガる日焼け止め兼下地クリームーーー
こちら、タラタラと書きかけていたら、突然、
「Dr.Jart+ シカペア タイガーグラス カラーコレクティング トリートメント(SPF22/PA++)」
にリニューアルしていることに気付きました。ガーン。
比較的最近購入しましたが、フツーに販売していたぜ。
ってことで、めちゃめちゃに成分に変化があるなら申し訳ないですが、ほとんど書いてしまっていたのでアップさせていただきます。
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韓国コスメには全くもって疎いのですが、メイクものなどは、プチプラものならドメブラのプチプラものより思い切りがよく面白くぶっ飛んだものが多くある様子。
といっても、訪れた際は友人に勧めてもらったブツは売り切れだし、物色するにも若い女子の大群に圧倒されて選択の余地がなく、空いたコーナーでコレを見つけたのです。
Dr.ジャルトというブランド名の「シカペア リカバークリーム」。
目次 / contents
魔法カラー
一応、スキンケアものと一緒に並んでいたので、見た目の色にビックリ。
なんとなくカーミング系?と思いながら、手の甲に乗せて伸ばしたら、魔法がかかったように素早く綺麗な肌になった、いや、肌色になった、といった方が正しいけど、視覚的には「綺麗な肌になった」のです。
これは多分、いわゆるコントロールカラーみたいな。
カラーでいえばグリーン色。
サンプルでいただいたシカペアクリームも同じくグリーン色なので、このブランドの主要成分「CICA」という共通の成分の色?と思いましたが、よくわかりません。
シカペアクリームの成分表には着色料はなく、こちらのリカバークリームは「酸化クロム」というグリーン色のミネラル系着色剤が配合されています。
こちらについては多分に「酸化クロム」の色でしょう。
酸化クロムと聞くと怖い感じがしますが、毒性を持つ六価クロムのせいだと思われます。
酸化クロムの酸化数は、Ⅱ~Ⅵの様々な酸化数があって、化粧品などの顔料として使われるのは、短期毒性がない三酸化ニクロムです。
一応、金属アレルギー注意です。
このクリームは、グリーン色といっても、見た目、どちらかというと生き生きした若草ではなく、表現が悪いけど、単純に少し劣化した草の色。
グリーン色のコントロールカラーはだいたいは綺麗な若草色系なので、これは珍しく感じたくらいに汚い系。
塗るとグリーン色から肌色っぽく変化するのは、摩擦で弾ける「着色剤を酸化チタンで皮膜したカプセル」かと思われます。
汚い系だけど、肌に塗るとなんて徹底したコントロール力なんだろう
と思うも、
よくよく観察してみると、伸ばすとグリーンから肌色に変化しています。
だからイエロー転びのグリーンがいわゆるベージュに変化する、とも感じますが、その肌色は、私が感じるには分類でいうとピンク系のベージュ、グレイ寄りの肌色みたいな色です。
ピンクがかったベージュとは、私が嫌う分類の「ブルベ。イエベ」なら、「ブルベ」の括りに入ります。
要するに「白っぽいグレイに偏った肌色」。
暗いチャコールグレイではなくて、マリー・ローランサンが描く絵画の中の光りのグレイ。
だからイエベ寄りの肌に塗ると少し白く感じる可能性もありますが、ファンデーションを重ねると綺麗に整うのではないかと思います。
しつこく言いますが「分類するのは嫌い」、だけど仮に分類するなら私の肌色はブルベ、つまりパステルグレイだから、コントロール力はドンピシャだったのです。
余談になるけど
コントロールカラーの一般定義は違う気がする
私は人がどう言おうと、肌色コントロールは昔からグリーン色が合います。
私には透明感が出るからです。
グリーン色はよく「赤み消し」と説明されていますが、私は特に赤みがあるわけでもないのにグリーン色信者です。
私世代が20代の頃のドメブラでのベースメイクには、必ずのようにファンデーションにもれなくくっついて来たコントロールカラーは(アイテム名はコントロールカラーではなく「下地」でしかなかったかも)、必ずグリーン色だったせいもあるのか?これは古臭い感覚のままか?と、
途中、
- 透明感が出るというラベンダー色やホワイト色
- 赤みを抑えつつ健康的にもなるというイエロー色
- 茶色いクスミやクマ隠しのオレンジ色
- 血色がよくなり元気顔になるというピンク色
もちろん、それぞれがイエロー寄り、赤味寄り、ブルー寄りと様々ではあるのでかなりいろいろありますが、一通り試してみましたが、私の場合は笑えるくらいに逆に肌色を落とす色がありました。
結局、グリーン色がシックリ来ます。
なので、誰もが個々それぞれ、定義だけでは決められないと思うので、しっくり来なかったらいろいろ試してみるのもアリかと。
合うコントロールカラーはファンデーションだけに頼らずに肌色を上げるので、ベースメイクが軽くなります。
※余談1・過去、他でめちゃくちゃ好きだったのは、ジバンシーのおよそ人肌らしくない透徹したブルー色です。
今は見かけませんが、ビックリするほどに冴えたブルー色でした。
肌色の透明感がスコーンと上がりました。※
ファンデーション要らず
このリカバークリームは、数回使っていたら、だんだんファンデーションを重ねる意味がないと感じました。
ファンデーションを重ねても、肌色がほぼ同じなのです。
で、よく見たら「SPF40 PA++」だから、これさえ使っていたら日焼け止めは不要だし、ファンデーションも不要。
後は軽くパウダーを重ねるだけだから、暑苦しくないです。
紫外線吸収剤はフリー。
よって、この夏のメイン日焼け止めはコレにしました。
ただし
このクリーム自体はワリと厚いというか重たいというか、決して軽いタイプではなく、特に風通しのよい種類ではありません。
シカ
もう何年も前から「シカ(CICA)」と書いたパッケージを見かけるようになりましたが、韓国コスメに疎いのもあって、特に興味は持てず、何も知らぬままでした。
シカ
肌に有益な動物油として馬油は有名ですが、クマ油とかエミュー油とかもあるし、鹿油もあるんだ?と思い込んでいたら、シカとは、エッ!の「ツボクサエキス」でした。
ツボクサエキスは、医薬品では「肌の再生、修復」が期待できますが、化粧品レベルでは「肌荒れ防止効果」「ハリや弾力を与える効果」となります。
「シカペア」は、韓国の薬局などで販売されている創傷保護用の「ツボクサエキス配合のジェルシート」の名前だそうで、そこからの命名みたいです。
よく考えたらシカの読み方なら「shika」だし、英語なら「deer」だよね。
おバカ全力勘違いって怖い。
記載ツボクサ系の成分は、
- ツボクサ水
- ツボクサエキス
- ツボクサ成長点細胞培養物
- マデカッソシド
「マデカッソシド」はツボクサ抽出液の構成成分なのですが。
記載の仕方がワケわからんわー。
アーユルヴェーダでは「マデカッソシド」は重要な薬用植物で、皮膚の再生促進作用、血液の代謝機能改善作用、肌荒れ緩和作用があるそうです。
ツボクサエキスの主な組成は、
- マデカッソシド
- アジアチコシド
- アジア酸
- マデカッソ酸
- ツボクサ葉エキス
「マデカッソシド」は、トリテルペンの「マデカッソ酸」の形態でツボクサの植物体内で貯蔵されていますが、加水分解や酵素分解によってトリテルペンサポニンに当たる「マデカッソシド」に変化します。
同じくツボクサの植物体内に貯蔵されるトリテルペンの「アジア酸」はトリテルペンサポニンの「アジアチコシド」に変化。
「マデカッソシド、アジアチコシド、ツボクサ葉エキス」は、ツボクサから得るヘテロサイドと呼ばれる成分で、表皮の角化不全の正常化やメラニンくすみ払い、そして傷跡を早めに治す効果が期待されているそうです。
対して、「マデカシン酸、アシアチン酸、ツボクサエキス」はツボクサから得るゲニンと呼ばれる成分で、こちらは皮膚の修復を早める作用により創傷治癒効果を期待されているそうです。
「マデカッソシド」の配合量については、同「シカペアクリーム」は従来比で8000倍とあり、こちらは200倍だという記載があります。
毛穴詰まり注意、クレンジング必須
なんと、70種類以上もあります。多分。
数えてもこんがらがって疲れて途中で止める系、見たくない系。
成分が多くてびっくりな、かの、エスティローダーより多いよーん。
ちょっと引くのは2番目が「シクロペンタシロキサン」。
5個のシロキサンが結合した低分子環状シロキサンの1種で、環状シリコーン油です。
一応、地球環境や生態系への悪影響を与えない成分とされていて、使用目的はたいていが溶剤、粘度の調整(粘度低下)。
プラス、リカバークリームの場合は下地としてのメイク崩れ防止剤だと思われます。
このシクロペンタシロキサンの難点は、肌や髪の毛に付くと剥がれにくい性質を持つので、肌に残留してしまう可能性を持つ点。
有毒性はないとされているものの、長時間に渡って肌に付着していると、毛穴詰まりによる肌荒れや炎症を引き起こす場合があります。
シクロペンタシロキサンの他に化粧下地として肌をサラっツルンと美しく見せる
- ジメチコン
- フェニルトリメチコン
- トリシロキサン
- トリメチルシロキシケイ酸
といったシリコーン油やシリコーン樹脂被膜剤も配合されています。
肌をフラットにすることは、要するに毛穴を埋めるので、これらも毛穴詰まりに注意です。
つまり、「きちんとクレンジング」が必要な内容なので、デイクリームとし使うとしても、「ケアできるデイクリーム」ではなく、あくまでも「メイクものとしての色付き下地クリーム」として扱った方が無難です。
次に引くのは、3番目に「酸化チタン」が来ている点。
紫外線散乱剤として優しいものではありますが、パーセンテージが高い
いや、書かれた位置が上でもパーセンテージを判定はできないのですが、
このSPF値と、重たい触感と、不透明さからして、けっこう多いと思います。
だからこれも毛穴詰まり注意。
成分表その他
同じく紫外線散乱剤でもある「酸化亜鉛」も多く含まれている感じなので、「酸化クロム」と共にこれにも金属アレルギーの方は注意。
末尾の方に記載されているエキス系はもはや微量と思われ
というか、何種類ものエキスを混ぜた材料屋さん、いわばOEMの既製品かも。
成分中、美容に有効であろう成分として見られるのは
- ナイアシンアミド
- エリンギウムマリチムムカルス培養液
- マデカッソシド
- アシアチコシド
- ツボクサ葉エキス
- アシアチン酸
- マデカシン酸
- ツボクサエキス
など。
舌を噛みそうな名前のエリンギウムマリチムムカルス培養液は、植物幹細胞培養液で、エリンギウムマリチムムというセリ科の海洋植物の「カルス」だそうです。
カルスって何よ?と思いましたが、「固形培地上等で培養されている分化していない状態の植物細胞の塊を培養して得る液体の上澄みを濾した成分」でした。
つまり「植物の細胞を培養したら溶け出してくる濾液」。
効果はエラスチンの保持と産生促進、シワ、ハリの改善、坑酸化、保湿で、肌に付けると細胞膜が壊れて有効成分が浸透する次世代の植物エキスと表現しているところがありました。
次世代の植物エキスって
なんだかワクワクしますが。
内心、斜めに構えちゃうのはなんでだろう。
理由はあまり突き詰めないでね。
防腐、抗菌
パラベンやフェノキシエタノールはフリーです。
EWG(環境ワーキンググループ)で安全等級評価を得ている抗菌効果のある保湿成分を使用している感じです。
これは私のただの憶測なので読み流して欲しいのですが、このリカバークリームはそもそも防腐不要な成分が多いし、劣化が気になる植物エキス類はマルチエキスの既製品で、マルチエキス既製品に成分表への記載不要な防腐剤が既に配合されているから(いわゆるグレーゾーン)、「ボク、防腐剤でーす」な防腐剤が不要なのでは?
いえ、分かりません。
一人言です。
配合されている「抗菌もする保湿剤」は
- BG
- プロパンジオール
- ペンチレングリコール
- 1,2-ヘキサンジオール
- エチルヘキシルグリセリン
これらにもなんたーかんだーな難点はありますが、商品化するには防腐は必要なのです。
全成分表記義務がない韓国
日本の代理店を通した公式のものなら全部記載されているとは思いますが、そもそもが全成分の表記義務がないだけに、公表されている成分だけとは限らないそうです。
日本語の成分表も絶対ではないかも知れません。
英語で記載されたものはどうか?と思いましたが、なんか違うんてす。
順番とかいろいろ。
で、成分全てを一つ一つ説明書きしたくなかったのは、成分数が多すぎるせいもありますが、それが本当かどうか分からない気がするからでもあります。
総括
・ファンデーション要らずの優秀な肌色コントロールカラー
・夏場に嬉しい紫外線防止力、吸収剤フリー
・肌をサラサラフラットにする
・きちんと伸ばすべき厚みあり
・毛穴詰まり成分に注意。
といった感じです。
リニューアル後のタイガーグラス カラーコレクティング トリートメントも使ってみたいです。